足袋ってどんな履物?
足袋とは甲を中心に2股に分かれた、親指(おや)と四本指(よつ)それぞれに足指を入れる日本の伝統的な履物です。
主に着物と一緒に身につけたり、仕事で履いたりします。
靴でも靴下でもスリッパでもない、全て縫製で仕上げるものが足袋です。
足袋に使われる材料はどんなものがある?
足袋に使われる材料は生地と糸とコハゼと言われるものです。
足袋に使われる生地のほとんどが綿100%です。
生地は表地・裏地・底地があり、それぞれ別々の種類です。
表地は光沢感があり目が細かく、裏地は吸湿性を考え目が粗く少し毛羽立ちがあります。
底地はしっかりとした厚手の硬めな生地となっています。
キャラコとブロードという言葉をたまに目にしますが、
1インチ間の糸の打ち込み本数で比較すると
キャラコは2:2(たて糸:よこ糸)と均一なのに対し
ブロードは2:1(たて糸:よこ糸)になります。
足袋の生地は基本平織ですが、朱子織や紺足袋や
地下足袋に使われる綾織と言われる生地もあります。
綿の他に合繊の生地もあります。
生地についてのYOUTUBE動画はこちら
糸は綿100%のものや合繊のものやナイロン糸を使います。
コハゼとは明治の頃より使われ続ける洋服で言うボタン替わりになる留め具です。
真鍮にニッケルメッキ、金メッキをしたもの、アルミコハゼ等があります。
4枚,5枚こはぜが主で、5枚こはぜは4枚こはぜより こはぜ1枚分(約1cm)筒が長くなります。
足袋の選び方
冠婚葬祭では綿100%の白足袋をお履きください。
人生で数少ない特別な時間ですので、縁起のいい5枚こはぜをお選びいただく事をお勧めします。
シーンにより、また履き心地のお好み等により選ぶ足袋は変わりますが、基本は白足袋が着物姿をより美しく魅せます。
茶道などお稽古事で座られる事が多い場合は横伸びする綿の風合いの足袋やナイロンの足袋も履いていて楽です。
立たれている事が多い場合には自分に合う足袋型をお選びいただきピッタリしたものを履くと足がブレにくくかえって疲れにくくなります。
普段で室内でしたら紺・黒足袋を、ウォーキングやランニングにはランニング足袋を。
ガーデニングや農作業でしたら地下足袋をお選びください。
足袋のお手入れの仕方
足袋を洗う方法は何種類かございます。
1.丁寧に手洗いする
石鹸や洗剤で丁寧に優しく揉みながら洗ってください。
2.洗濯機で洗う
生地が傷まぬ様、必ずネットに入れてから洗ってください。
漂白剤は使わないでください。
3.足袋を履いたまま洗う
足袋を履いたまま洗うとご自分の足型に馴染みます。
いずれもお洗濯後、足袋のつま先とかかとを持ちパンっパンっと、よつ指側と足首部分を持ちパンっパンっと形を整えてから陰干ししてください。
*乾燥機にはかけないでください、縮みの原因となります
*よく底の汚れがなかなか落ちないというお声を聞きます。
威力が弱めの家庭用高圧洗浄機で足袋底地の汚れを落とせます。
(ただし、あまり近づけ過ぎたり威力が強すぎると生地が傷みますのでお気を付けください)
お洗濯後の形を丁寧に整えられればシワは目立ちませんが、
もしシワが気になるようでしたら、下記の図の通りアイロン掛けをしてみて下さい。
アイロンは中以下で掛け、スチームの場合当て布をしてください。
高温で掛けたり、アイロンをあてすぎると焦げやテカりの原因となります。